久高島に行けば人生がリセットされる!?神が宿る不思議な島の魅力

久高島に行けば人生がリセットされる!?神が宿る不思議な島の魅力

久高島ってどんな島?

久高島は沖縄本島の東南端に浮かぶ、沖縄の人々から「神の島」と呼ばれる島。
琉球の祖アマミキヨが天から舞い降りてここから国づくりを始めたという琉球の聖地です。

自転車であれば端から端まで20分くらいで着いてしまうほどの小さな島ですが、その中には神秘的スポットがたくさん。
アマミキヨが降り立ったとされるカベール岬は、祈りを捧げる聖なる場所。
カベール岬に続く白い一本道も、その先の開けた景色も久高島の特別な美しさ。

久高島では、土地も家もすべて「神様からお借りしているもの」と考えられており、
一部を除き「私有地」はなく、島の土地のほとんどが「共有地」だそうです。

久高島に生息する生き物、植物などすべて神様のものなので、
この島から石ころ一つ持ち出してはいけないというルールを観光客も守っています。
ビーチできれいな貝殻を見つけても、持ち帰るのはやめておきましょう。

そんな久高島の名物は「イラブー」。なんと、ヘビです!
燻製にされたウミヘビで、イラブーそばやイラブー汁が食べられます。
お土産で買えるまるまる一匹のイラブーなんかもあります。見た目はちょっと怖いですね…。

久高島の不思議な言い伝え

言い伝え1:久高島には、「神に選ばれた者」しか行くことができない

久高島は神が宿る島であり、神聖な場所も多いことから「神に選ばれた者」しか行くことができないと言われています。
なぜそう言われるようになったかというと、沖縄本島から久高島へ渡るフェリーがしばしば欠航になるから。
久高島付近の海の波が高くなりやすいみたいです。

久高島に行けるかどうかはまさしく運次第。
あなたが神に選ばれるかどうかは、その日にならないとわからないのです。

言い伝え2:久高島に行くと人生がリセットされる

神に見事選ばれ、無事久高島に降り立つことができた人はそこで人生がリセットされるという言い伝えがあるそうです。
リセットというのは今までの人生がなかったことになるという訳ではなく、
「悪いことはここで一旦終わり!失敗や苦難を水に流して、明日からまたすっきりさっぱり頑張れる」
という意味だと私は自分勝手に解釈しています(笑)。

久高島で神のパワーをもらってエネルギーがチャージできれば、
自然とそんな前向きな考え方になるのかなという気もしています。
「リセット」をどう捉えるかはその人次第ですが、
久高島に行くときっとその答えに通じる「何か」を感じることができるはずです。

久高島に行くならいつがいい?おすすめの季節

久高島は亜熱帯性気候。沖縄特有の温暖さの少ない気候で年中温暖なところです。

夏の青い海や入道雲の景観を楽しむならやはり夏!
久高島の梅雨は5月下旬~6月下旬、また台風が多い季節は7月下旬~9月。
本土に来る台風と比べて大きくて注意が必要で、
難しいところですが台風と梅雨をうまく外して観光するのがいいでしょう。

また3月~4月はうずりんの季節といって、徐々に気温が上がりポカポカ陽気の気持ちいい季節になるのでその時期もおすすめです。

久高島へのアクセス方法

1.那覇空港から安座真港

ゆいレールと路線バスを利用して行くことができます。

まずは那覇空港から旭橋駅へ。那覇空港とゆいレールの駅は連絡通路でつながっています。
ゆいレールの運賃は260円、旭橋駅への所要時間は11分ほど。

次に旭橋駅からバス停へ向かいます。
路線バスのバス停「上泉(かみいずみ)」まで、徒歩8分ほど。
東陽バスの系統番号38番志喜屋線に乗車し、バス停「あざまサンサンビーチ入口」へ向かいます。
運賃は780円、所要時間は約1時間です。
バスは1時間~2時間で1本ほど運航しています。(バスの時刻表はこちら

あざまサンサンビーチ入口バス停から安座真港までは徒歩5分くらいで到着します。

車で行くと所要時間は約1時間なのでレンタカーやタクシーで行く方法も。
タクシーなら那覇空港から安座真港まで4,700円前後。

2.安座真港から久高島

安座真港から久高島への船は、フェリーの「フェリーくだか」と高速船の「ニューくだかIII」があります。

・フェリーくだか
所要時間:約25分
運賃:往復¥1,280/片道¥670(大人)、往復¥650/片道¥340(小人)

・ニューくだかIII
所要時間:約15分
運賃:往復¥1,460/片道¥760(大人)、往復¥750/片道¥390(小人)

フェリーと高速船をあわせて、一日に往復6便が運航しています。(フェリーの時刻表はこちら

運行状況は久高海運がTwitterで毎朝配信しています。
波が高いと欠航になってしまう可能性があるので、
必ず船に乗る日の朝、twitterをチェックしてから港に向かいましょう。

久高島でやるべきこと3つ

1.イシキ浜で神秘のパワーを感じる

久高島に、観光地っぽいものは何もありません。
泳げる場所はあるようですが、海の家はないですし道具レンタルもありません。
あるのは、島民の昔から続く生活の風景とすぐ側にある美しい海、そしてウタキなどの聖域。

レンタサイクルをして、まずは島を一周ぐるっとまわってみましょう。
フェリー乗り場から、海を背に反時計回りに自転車を走らせると、
まもなくして「イシキ浜」と書かれた看板が見えてきます。

(※入り口は少しわかりづらいので看板を見落とさないようにしましょう!)

ここは、海の向こうのニライカナイから神がやってきて
琉球の地に降り立った最初の地とされていて、古くから神聖な場所として大切にされてきた場所です。

時間を忘れて、海を眺めながらゆっくり過ごすのがおすすめです。不思議なパワーを感じられるかも。

イシキ浜の眺め

2.ウタキや井戸など神聖なスポットを巡ってみる

ウタキ(御嶽)というのは、沖縄地方の各地で見られる、祈りの場。
琉球の信仰における祭祀などをおこなう場所です。
その多くは聖地とされ、一部の限られた人しか入れない場所もあります。

久高島には、数あるウタキの中でも特に格式のある「七大御嶽」の中の1つ、「フボー御嶽」があります。
フボー御嶽は、祖先の魂が宿る場所とされ、男性女性に関わらず、立ち入り禁止です。
(行けるのは入口まで)

こんなに沖縄の人々に大切にされているウタキ。
入っちゃダメって言われると余計気になるなぁ…とも思いつつ、
実はこの久高島には他にも様々な神聖な場所があります。例えば、井戸。

イシキ浜とは逆の、島の西側に複数の神聖な井戸が点在しています。

島の西側の海は、イシキ浜のある東側の海とは全く違う色。
イメージでいうと東側は「白」、西側は「青」という感じ。
どちらもきれいですが、西側のほうがエメラルドグリーンに近い、いわゆる「沖縄ブルー」です。

ため息が出る美しさ!

そしてこのきれいな海に続く階段。「天国への階段」とも呼ばれているようですよ。
(正確には井戸に続く階段なのですが。)

筆者が久高島を訪れたのは2月で、人が少なくて静かでした。
ここで海を眺めながら小一時間ぼーっと座っているだけで心がすっきりします。
なるほど、これがリセットできるという意味なのかとも思ったり。

※崩落の危険などもあるので、井戸には近づきすぎないようにしましょう。
遠くから眺めるのがよし。 

3.黒糖ぜんざいを食べる

フェリー乗り場近くにある「さばに」さんで食べられる
「黒糖ぜんざい」はマストで食べましょう。

自転車こいでこいでこぎまくった疲労困憊の体に染み渡る黒糖の優しい甘さ、たまりません。

基本はイートインですが、テイクアウトもできます。

私の場合、久高島を出る船に乗る前にどうしても食べたくて、
フェリー出発の15分前くらいに駆け込みました。
船までの距離を考えると10分程しか時間がなく、
無理かなと思いつつお店の方に事情を話したのですが、
いやな顔ひとつせず急いでぜんざいを作ってくれました。

また改めて書こうと思いますが、
久高島の人は本当にみなさん温かかった。
良い出会いがたくさんありました。

さばにさん、本当にありがとうございました。
おかげで船にもギリギリ間に合いました。

急いで写真を撮ったら指が入っちゃった…